「ビジネスと人権」をめぐる動き
2011 年に国連人権理事会において、「ビジネスと人権」に関する国際的枠組みである「ビジネスと人権に関する指導原則」が全会一致で支持されました。すでに欧米では、法規制によって、企業に人権尊重を義務付ける動きが活発化しています。
我が国においては、2020年に「『ビジネスと人権』に関する行動計画」が策定され、また2022年には、経済産業省において「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン」が策定されました。
人権デュー・ディリジェンスとは
これらを踏まえ、現在、大企業を中心に人権デュー・ディリジェンスを実施する動きが急速に広まっています。
人権デュー・ディリジェンスとは、企業のサプライチェーン上の人権侵害リスクを特定し、防止・軽減する試みのことです。
その対象は自社だけでなく、グループ会社やサプライヤー(下請け企業)も含まれます。
外国人雇用と「ビジネスと人権」
日本における「ビジネスと人権」で、終身となるテーマが外国人労働者の人権保護です。
外国人技能実習機構は、ホームページにおいて2022年10月17日に「責任あるサプライチェーン等における技能実習生の人権尊重について」との周知を掲載しました。
また2023年4月13日には「人権尊重の取組の更なる促進について」として、人権デュ-・ディリジェンスへの取組を呼びかけています。
2024年よりスタートする新しい在留資格「育成就労」においても、重点項目として外国人の人権保護が挙げられています。(技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議の最終報告)
外国人を雇用する企業にとって、「ビジネスと人権」は今後、避けては通れない取組べき重要テーマです。
ある日突然、納入先からの要求が…
ある日突然、大口の納入先から人権デュー・ディリジェンスの実施依頼が来るかもしれません。
もし対応にお困りでしたら、当事務所がお手伝いをさせて頂きます。
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