2期目の技能実習生の仕事ぶりが悪い理由

技能実習生の日本語能力と仕事ぶりについての不満を聞くことがあります。

ある会社では、ベトナム人技能実習生を2年連続で雇用しました。

1年目に採用した実習生は真面目で日本語もよく覚えました。ところが2年目に採用した実習生は日本語を覚える意欲がなく、分からないことがあるとすぐベトナム語で先輩実習生に聞いている。だから日本語も上達しないし、仕事をよく間違えるので困っている…。

技能実習生の仕事ぶりを評価するときはハロー効果に注意

心理学に「ハロー効果」という用語があります。

ハロー効果とは、評価者が人材を評価する際に、ある項目の評価が高いと感じた場合に、別の項目も高くしてしまう現象です。例えば、「日本語が上手な技能実習生は、仕事ぶりも高く評価される」ということがあります。

一般的に2年目の実習生は、1年目の実習生より日本語が上手です。

2年目の実習生も日本に来たばかりの頃は日本語が下手で、日本人が教えるのに苦労したかもしれません。

しかし人の記憶は忘れやすいものです。当時の苦労した事を忘れて、今時点の日本語能力で2年目の実習生と1年目の実習生の日本語能力を比較して、それをもとに仕事ぶりの評価もしているということはないでしょうか?

もしかしたらベトナム人の先輩から後輩への説明が間違っているのかも…

分からないことがあるとすぐベトナム語で先輩実習生に聞いている後輩実習生。しかも仕事をよく間違える…。後輩実習生が仕事を間違えた理由は、先輩が後輩に教えた内容が不十分(間違い)だったためかもしれません。

二人がベトナム語で話されると、日本人には確認できません。

実習生の人数が増えるにしたがい説明の仕方も工夫が必要です。全員が理解したかを確認するのは、口頭だけではなくマニュアル(絵・図・文章)を使うことをおすすめしています。